コロナ化でリモートワークの環境が整備されてきた
新型コロナ蔓延の渦中で急速に進んできたものの1つにテレワークが挙げられます。
“会社に集まって仕事をしなければならない”という古い日本社会の様相が変わってきていますね。
中には「会社で仕事をしないやつはクビだ!」という経営者もいますが、社員にとっては好きなところで
仕事ができることはとても便利で良いことだと思います。
そんな中で、一昔前と比べて自宅と会社をつなぐ「リモート接続」環境がずいぶん整ってきました。
各社いろんなツールを出していて、どれが使いやすくて、安全で、安価なのかよくわからないよという方向けに、
今回は無料で使えるリモート接続ツールを2つに厳選してご紹介します。
もちろん、会社勤務の方だけでなく、外から自宅のパソコンにアクセスして作業されたい方などにもオススメです。
ツール1:NTT 東日本 – IPA 「シン・テレワークシステム」
概要
こちらは昨今のコロナ情勢の中、独立行政法人情報処理推進機構 (IPA) と 東日本電信電話株式会社 (NTT 東日本)によって緊急で作られた実証実験用ツールですが、とても使いやすく性能も高いです。しかも無償で、ユーザー登録も必要ありませんのですぐに使うことができます。
最新の利用ユーザー数が公表されていますが、約26万人ほどいるようです。
このツールの特徴としては、リモートアクセス先のサーバーになるパソコンの画面を、リモートアクセスするパソコンへ転送し、逆にリモートアクセスするパソコンからのマウスやキーボードの操作をリモート先におくるという仕組みで成り立っています。
ツールのインストール
サイトからツールをダウンロード
まずはツールを以下のサイトからダウンロードします。
赤枠のフルパッケージ版のインストーラーをクリックしてダウンロードしましょう。
https://telework.cyber.ipa.go.jp/download/
インストール – その1(接続されるパソコン(サーバーになる方)へのインストール)
まずは、リモートアクセス先となるパソコンへ上記でダウンロードしたツールをインストールします。
ダブルクリックで実行しましょう。
実行後、表示された画面で言語(日本語)を選択し、次のセットアップ開始画面で次へを押します。
どのツールをインストールするかを聞かれますので、今回は1番上の「シン・テレワークシステムサーバー」を選択して次へを押します。
その後、下のような使用条件に同意して、あとはそのまま次へ進んで行きましょう。
最後のセットアップ完了画面で完了ボタンを押すと、初期設定画面が表示されます。
ここからが重要なので、注意点をしっかり確認しながら設定しましょう。
下の画面で初期設定を行ないます。設定する箇所は2つあります。
1つ目は、リモートから接続する時に使用するコンピュータIDを決めましょう(下図①)。
2つめは、パスワードの設定です(上図②)。
セキュリティ設定ボタンを押すと下のような画面が開きますので、パスワードを設定します。
「パスワード認証を使用して、このコンピュータを安全にする」にチェックし、パスワードと確認入力の部分に入力します。このとき、パスワードの複雑性の要件を満たしていないと、右のような警告画面がでます。
これでリモートアクセス先のパソコンの設定は完了です。
初期設定の画面は閉じてしまっても構いません。
インストール – その2(外部から接続するパソコン(クライアント)へのインストール)
次は、外出先などから接続するリモートアクセス用のパソコンへの設定になります。
こちらも、設定するパソコンに先ほどのツールをダウンロード(もしくは先ほどのデータをコピー)し、ダブルクリックで開きましょう。
あとは、その1の時と同じくメッセージに従って進むだけですが、下記の画面の時だけ、3番目の「シン・テレワークシステムクライアント」を選択するように注意してください。
以上でインストールは完了です。
使い方
クライアント側のインストールが完了すると、デスクトップ画面にショートカットが作成されますので、こちらをダブルクリックしてツールを実行しましょう。下図のような画面が表示されますので、その1で設定したサーバー用のIDを入力して、接続ボタンを押します。
正しいIDが入力されると、下図のようなパスワード入力画面が表示されるので、こちらもその1で設定したパスワードを入力します。
パスワード認証が成功すると、リモート接続が開始されます。
無事に設定できたでしょうか?
なお、IDやパスワードは何度でも設定をやり直すことが可能です。
たまには変更してセキュリティをより強固にしましょう。
ツール2:TeamViewer社 – 「TeamViewer」
概要
こちらは、ドイツに本社があるTeamViewer社のツールになります。
リモートデスクトップや画面共有、オンライン会議などの機能豊富なツールです。
個人利用や非商用での利用に限っては無償で使うことができます。
さっそくインストールしてみましょう。
ツールのインストール
サイトからツールをダウンロード
下記のサイトにアクセスしてツールをダウンロードします。
https://www.teamviewer.com/ja/
パソコンへのインストール
こちらのツールでは、リモートアクセス先もリモートアクセス元も同じものをインストールします。
先ほどダウンロードした実行ファイルをダブルクリックで開きましょう。
セットアップ画面が開きますので、
「デフォルト設定でインストール」を選択し次へを押します。
次の画面でライセンス契約に同意して続行ボタンを押すとインストールが開始されます。
以上でインストールは完了です。
簡単でしたね。
使い方
リモートアクセス先(サーバーとなるパソコン)の操作
リモートアクセスする先のパソコンでは、TeamViewerを開いておくだけで設定は完了です。
下記の画面のように、接続するためのIDとパスワードが表示されます。
後ほど、リモートアクセスするコンピュータからこのIDとパスワードを入力することになりますので、控えておきましょう。
リモートアクセス元(クライアントとなるパソコン)の操作
外部からアクセスする方のパソコンでは、ツールを開いたときの画面の右側に「リモートコンピュータの操作」という部分がありますので、そこにリモートアクセス先の画面に表示されていたIDを入力します。
接続が成功すると、パスワード入力画面が表示されますので、同じくリモートアクセス先の画面に表示されていたパスワードを入力します。
正しく入力できれば、リモートアクセスが可能になり接続先のパソコンにつながります。
まとめ
今回は無料で使えるリモート接続ツールを2つご紹介しました。
どちらのツールもインストールが簡単で、セキュリティが確保された、安全にリモート接続できるツールになっています。
これを使うと、データ自体を持ち運ぶことなくリモート接続できるので、USBメモリを持ち歩いて紛失するなどといったセキュリティリスクがなくなりますね。
コロナ化で進化を続けるリモート接続ツールを一度使ってみてはいかがでしょうか。
自宅でリモート接続する場合、解像度の大きなモニタがあるととても便利です。
小さいモニタだと、端のほうがスクロールしないと見えない場合がありますので生産性が下がってしまいます。