パソコンが突然動かない!初心者でもできる自己対応とデータ復旧のポイント

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突然のピンチ!さっきまで動いていたのに、急に画面が真っ暗になっちゃった!!

かな

えーっ!?それは心臓がドキドキ、頭が真っ白になるね!
でも、落ち着いて。一旦深呼吸しよう。
今できることをお手伝いするから、一つずつ確認していこうね。

目次

1. パソコンの故障は突然起こる

今や私たちの生活や仕事に欠かせないパソコン。

普通に使っていても突然の故障によって、大切な思い出の写真、業務資料、重要な書類など、データが消えて取り返しのつかないことになってしまうことがあります。

そう、それは突然起こります。私自身も、この仕事をしていて何度もこのような機会を目にしてきました。多くの場合、データ自体はハードディスク等の保存メディアに残っているにも関わらず、OSの不具合やストレージへのアクセス障害によって見ることができなくなるのです。

このような状況に直面したとき、何度もパソコンを再起動してみたり、振動を与えてみたりする方もいらっしゃいますが、逆に危険です!突然の事態にパニックになるかと思いますが、冷静な対応と正しい知識で対応しましょう。

2. 自己対応の手順1(パソコンの起動)

パソコンが起動しない、フリーズするなどの不調が現れた場合、まずは以下の基本的な対処法を試しましょう。

  • 異音の確認
     「カチカチ」「ガリガリ」といった異音はHDDの物理障害の兆候です。無理な操作は控えましょう。
  • 電源ケーブルやバッテリーの確認
     抜けていないか、異常な発熱がないかをチェックします。
  • 周辺機器の取り外し
     USB機器(マウスやキーボードも含む)やSDカードなどを一度すべて取り外し、再起動を試みます。
  • パソコンの放電
     デスクトップパソコンの場合、電源ケーブルを外した状態で、ノートパソコンの場合はバッテリーを外した状態で、電源ボタンを数回押してパソコンの中に残っている電気を放電します。その後、電源をつないで起動してみましょう。
  • セーフモードでの起動
     WindowsやmacOSには、トラブル解決用のモードがあります。ここでは詳しい説明は控えますが、パソコンが起動する状態であれば、こちらも試してみましょう。

自己対応で復旧が難しい場合は、速やかに専門家に相談することが望ましいです。

3. 自己対応の手順2(データの復旧)

  もし、パソコンが起動するのであれば、お金をかけずにフリーソフトでのデータ復旧も可能です。ただし、フリーソフトのためそれなりの制限はありますが、うまくいけばデータを取り出すことが出来ます。、もし、これらのフリーソフトで解決できない場合は、市販のデータ復旧ソフトを使用してみるのも1つの手です。私自身も、故障ではないですが誤って重要なデータを削除してしまった時にここで紹介する市販のソフトを使ったことがあります。市販されているだけあって、かなり頼りになるところはあります。

ここでは、ハードディスク故障(論理障害)時に使える、信頼性のあるデータ復旧ソフトを3つご紹介します。いずれも日本語対応や使いやすさに定評がありますが、物理的な故障には対応できませんのでご注意ください。

1. Recuva(リキューバ)<無料>

  • 開発元:Piriform(CCleanerと同じ会社)
  • 特徴
    • ごみ箱から削除したファイルや、フォーマットされたドライブからの復旧に対応
    • シンプルなウィザード形式で初心者にも使いやすい
    • 日本語化可能

  対応OS:Windows

2. EaseUS Data Recovery Wizard Free<無料>

  • 開発元:EaseUS(イーザス)
  • 特徴
    • GUIでわかりやすく、日本語にも対応
    • 無料版は 最大2GB まで復元可能
    • フォーマットやRAW状態のドライブからの復旧も対応

  対応OS:Windows / macOS

3. AOSデータ ファイナルデータ<有料>

  • 開発元:AOSデータ
  • 特徴
    • ディスククラッシュ等の致命的なデータ喪失も、事前インストールなしで起動できる
    • ファイル・メール・画像・動画の誤削除、フォーマットされたHDD(ハードディスク)、PC(パソコン)のトラブルもリカバリー可能
    • 表示されるガイドに従いメニュー項目を選択するだけで、簡単にデータ(写真・動画・エクセル・ワード・メール等)復元・復旧作業が行えます

  対応OS:Windows

これらのツールは「読み取り専用でスキャンし、別のドライブに復元する」という基本を守って使用してください。失敗すると、上書きによってデータが完全に消失するリスクがあります。

コラム:ゴミ箱に入った(削除した)データを完全削除した場合

 一般的に、パソコンのゴミ箱からデータを削除すると、そのデータは通常、ファイルシステム上でのアクセスができなくなり、削除されたと見なされます。しかし、削除されたデータが完全になくなるわけではありません。

実際には、データは削除された後も物理的には存続しており、特殊なデータ回復ツールや専門知識を持つ人々によって復元する可能性があります。通常、ゴミ箱から削除されたデータは、新しいデータが上書きされるまでディスク上に残っています。

データを完全に削除するには、データを上書きするための専門のデータ消去ソフトウェアや暗号化ツールを使用する方法があります。これらのツールは、データを安全かつ完全に削除するために複数回の上書きを行います。

また、物理的にディスクを破壊する方法もあります。ハードディスク等を取り出して破壊することでデータの復元を困難にすることができます。

パソコンを廃棄・他人へ譲渡する場合は、上記のようなデータ消去方法を使用するか、物理的なディスクの破壊を検討することをおすすめします。これにより、データを安全に削除して情報漏洩のリスクを軽減することができます。

4. 専門家への相談とデータ復旧ツール

どうやっても復旧しない場合、専門家の力を借りる必要があります。データ復旧には、専門知識と適切なツールが必要です。特に以下のようなケースでは、プロの技術者への相談が効果的です。

  • パソコン自体が起動しない場合
     ディスクを取り出して特殊なツールを使ってデータを救出できる可能性があります。
  • SSDやHDDが認識されない場合
     まずは物理的に壊れていないか診断してもらいましょう。破損がなければデータを救出できる可能性が大きいです。
  • 自力での復旧が困難な暗号化データ
     BitLockerやファイルシステム障害に精通した専門業者にお任せする必要があります。

無理に操作すると、上書きや物理的損傷を招く恐れがあるため注意が必要です。

これらの症状がある場合、お近くのパソコン復旧業者を検索してお任せするのが良いです。無料出張や無料診断など、迅速に対応していただける業者があると思います。ご自身で持ち込んで、その場で診断・修理してもらうことも可能かと思います。

私も、地元のデータ復旧業者にお願いしていますが、電話一本で引き取りに来てくれて、データを復旧する場合は無料診断してくださいます(データの復旧ができない場合は、診断料がかかる)。重要なデータだったり、急ぎ復旧させたい場合だったりするので、いつも頼りにさせていただいています。

5. 物理的な故障時のデータ復旧の限界

Technician hands repairing a laptop computer. Close up

ハードディスクのヘッドクラッシュやSSDの制御チップの故障など、物理的な損傷が原因の場合、復旧は一気に難易度が上がります。

  • クリーンルームでの開封作業が必要になることが多く、費用も高額です(数万円~数十万円)。
  • SSDのコントローラ破損は、論理障害以上に復旧困難で、成功率も低くなります。

このような物理障害では、一部の業者でしか復旧できないことがあり高額になります。

6. データ復旧後の予防策

一度でもデータ消失を経験すれば、その損失の重みを痛感するはずです。必ず再発防止を行いましょう!

そのためには以下の対策が有効です。

  • バックアップの3-2-1ルール
     3つのコピーを、2種類の媒体に、1つは異なる場所に保存します。
  • クラウドストレージの活用
     Google DriveやOneDrive、Dropboxなどを活用し、自動同期を設定すると便利です。ご自身が契約しているサブスクにクラウドストレージ容量が付いている場合はそちらを有効活用しましょう。
  • RAID構成の導入(業務用)
     RAID 1(ミラーリング)やRAID 5で、HDD障害時のデータ保護が可能です。2つ以上のディスクに分散してコピーを置いておきましょう。
  • UPS(無停電電源装置)の設置
     突然の停電によるデータ破損を防ぐためにも重要です。急な電源オフはディスクのクラッシュを招きます。

7. まとめと次のステップ

 パソコンの故障はいつ・誰にでも起こり得るリスクです。その影響を最小限に抑えるためには、正しい知識と迅速な初期対応・及び信頼できる専門業者の活用が不可欠です。
そして、バックアップを取っていなければ、必ずバックアップを行いましょう!!
「データを失う前に備える」——これこそが、すべてのPCユーザーに求められる最も大切な姿勢です。

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